環境の価値

大半の人はキッカケを待っている。自らキッカケを作ろうと仕掛ける人は少ない。選挙が終わった。立候補した人たちの中で、どれだけの人間が本気で当選しようと時間と労力をかけて準備をしただろうか。また、投票する側も次の選挙には誰を選ぶべきかと意識していただろうか?

出る方も選ぶ方も、その場その場で、時間が来てその時の気持ちで選んでいる。立候補を誘われたとか、今回の選挙ではこの人が好印象だなとか、深い考えや信念があるわけではない。それが悪いといっているのでもない。
変化のキッカケを期待して待っている。宝くじが当たらないかなと待っている感じだ。変化が欲しいけど、自分の望みどおりの変化が欲しくて、人は旅行をする。気晴らしだ。自分が望む変化を誰もが希望する。

人は環境の影響を受ける。昔から、「朱に交われば赤くなる」とか、「孟母三遷の教え」といったコトワザがあるように、付き合う人や環境の大事さは語られてきた。また、「類は友を呼ぶ」というように、似たもの同士が集まる傾向もある。

親からの影響も強い。子は親を映す鏡。因縁は繰り返す。親の背を見て子供は育つだ。同じ檻の中にいたら、檻の外はわからない。何時の世も、親は子を自分の檻の中に入れておきたいと心配して無意識にしてしまう。
逆境という環境を逆手に取り、人間の可能性を引き出した例もある。
ロレンツォのオイル」という実話を元にした映画がある。子供が難病になり、親は銀行マンだったが、独学で医学を勉強し、子供のために薬を作った話だ。専門家でもないのに、専門家よりも結果を出してしまった。
どんな人でも、一万時間練習したら天才になれるという法則がある。
興味ある方は読んでみたらいい。「天才! 成功する人々の法則
どのくらいの時間を毎日かけたら、一万時間達成できるか?
 2年:10000 / (2 x 365) = 13.7 時間
 5年:10000 / (5 x 365) = 5.4 時間 
10年:10000 / (10 x 365) = 2.7 時間
継続して、時間をかけられる、そういう環境にいることが大事なのだ。やり続けられる環境。
どんな人と日常的にあうか?毎日会う人、職場の人、友人知人。そして家族も。
人は環境を変えることで変わる。意図的にどこまで出来るか?
どんな問題も、各人それぞれの問題と思いがちだ。私には特別な理由があると。経済的なことや、性格的なことを言い訳にしてしまう。人は問題を複雑にしがちだ。それぞれにあった対処が必要だと。正しいとも言えるし、間違っているとも言える。
大半の人は、問題を、人間の個人の問題だと思ってしまうが、実は環境の問題が大きい。誰でも環境さえ用意出来れば、自然とそうなる。環境がいかに大事か。仕組みがいかに大事か。
キッカケを待っているだけでは環境は作れない。
環境が先か?想いが先か?
キッカケを待つか?キッカケを作るか?
人生は面白い仕組みで満ちている。

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